新型コロナウイルス感染拡大の影響により飲食店、デパート、スーパーなどのお店や職場でもマスクの着用、アルコール消毒、定期的な換気、ソーシャルディスタンスなどの対策が行われています。これらの対策はすでに当たり前のように感じますが、公共交通機関を利用する場合、満員電車や窓のない新幹線、飛行機では3密は避けようがありません。
ですが今のところ満員電車や新幹線、飛行機などでクラスターが発生したニュースは聞かないので一体どういうことなのでしょうか?
そこで今回は新幹線、飛行機の換気の仕組みについて調べてみました。
ではまず鉄道車両から見てみましょう。
新幹線・特急車両は高速走行のため気密性が高く窓が開かない仕様ですが
- 空調装置、排気装置により走行中、停車中でも換気が行われる
- 6分から8分で車両内の空気の全入れ替えが出来る
通勤車両(一般車両)では車両の窓が開く仕様で
- 空調装置を常時外気取り入れ設定で5分から7分
- 窓を5㎝から10㎝開けて走行することで6分から8分
で車両内の空気の全入れ替えが出来る。また1と2を併用することでさらに時間が短くなるようです。
これは国土交通省の『鉄道に関する技術上の基準を定める省令』の基準を満たしたもので、日本の鉄道にはこういった決まりがあるようです。新幹線、特急車両、通勤車両のどの車両に乗車してもだいたい5分から8分で車両内の空気の入れ替えが行えるため、思った以上に車両内の換気が良いことがわかりました。
では航空機をどうなのでしょうか? 見てみましょう。
航空機は高度10000m前後の上空で飛行している為、当然窓は開けられません。またエコノミークラスでは狭い空間に多くの乗客で感染の温床と思われがちですが、実際は
- 上空のきれいな空気を取り込み、およそ2分から3分で機内の空気を入れ替え
- JALやANAではHEPAフィルタで機内の空気をろ過
電車よりさらに良い換気と機内の空気を高性能フィルターでろ過するという2つの驚き。自宅やオフィス、商業施設よりもずっと綺麗な環境だと思います。もちろん換気が良くても接触感染の可能性があるので注意は必要ですが、マスクをして極力会話をせず、手すりやドアノブ、シートなど共用部分を触った場合にきちんと手洗いをすれば換気の良い公共交通機関を利用しても感染リスクはかなり低いのではないかと思います。
7月22日から開始する『GO TO キャンペーン』やお盆などの行楽シーズンに向けて人の移動がさらに増えていくと予想されます。しっかりとしたコロナ対策や知識を持ってなるべくいつも通りの夏を過ごしたいものです。
特に航空業界は大打撃のようなので、なんとかうまくいってほしいですが…。(最近の感染者数増加で『GO TO キャンペーン』が中止になったりして)
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