さあ、ど~もこんにちは! Traife365(とらいふさんろくご)のズーカーです。
ユナイテッド航空UA32便(成田発セブ行き)が9月12日夜に貨物室の火災警報システムが作動したため関西国際空港に緊急着陸したトラブル。
乗客の話では機内で焦げ臭いニオイがあったようですが、13日に運輸安全委員会の調査官2人を派遣して調査を開始したところ燃焼の痕跡は確認できず、火災警報システムが作動した原因について調査を続けています。
とりあえず軽傷者が出たものの全員避難できたということで一安心ですが、今回のニュースで疑問に思ったことが1つ。
なぜ米ユナイテッド航空が成田↔セブ線を運航できるのか?
基本的に航空会社が自国を経由せず他国から第3国へ運航することはできません。
しかし国際航空協定によって国ごとに認可される以遠権によって航空会社は自国から他国を経由して第3国へ乗客や貨物を運ぶことができます。
つまり米国の航空会社は日本とフィリピンで以遠権が認められており、ユナイテッド航空は成田↔セブ線の運航が可能となります。
「日本の航空会社も米国でできるみたい!」
ちなみにユナイテッド航空UA32便/UA33便はロサンゼルス↔セブ間の運航で日本を経由するため2区間あり、機材は異なります。
◯ロサンゼルス↔成田(ボーイング787-9)
◯成田↔セブ(ボーイング737-800)
◯2区間またはどちらか1区間でも搭乗可能
ロサンゼルス↔成田線はワイドボディの中型機、成田↔セブ線はナローボディの小型機で効率良く路線拡張でき、また日本需要も取り込めるのでユナイテッド航空にとっては一石二鳥。
ただし以遠権は空港・路線・便数・機材などが2国間または多国間で定められており、米国の航空会社も日本でやりたい放題というわけではなく、日系航空会社の未就航路線を選ぶなと競合を回避しているようです。
「認可するのは日本の国土交通省!」
最近の航空業界は共同運航(コードシェア)が主流で以遠権は限定的な運用ですが、ユナイテッド航空は日本を拠点に以遠権を活用した路線を拡大するなど再び注目されています。
◯ヒューストン↔成田↔ウランバートル(モンゴル)
UA006便/UA007便
2025年5月1日以遠権路線就航
◯サンフランシスコ↔成田↔高雄(台湾)
UA837便/UA838便
2025年7月11日以遠権路線就航
◯デンバー↔成田↔コロール(パラオ)
UA142便/UA143便
2025年10月29日以遠権路線就航予定
※赤字は以遠権路線
この他に多くの航空会社が日本の以遠権路線を運航しています。
以遠権路線のメリット・デメリットは?
最近ではLCC(格安航空会社)の普及でお得に海外へ行くことができるようになりましたが、実は以遠権路線も格安で販売されることが多くあります。
FSC(フルサービスキャリア)ならお得に快適な空の旅が楽しめ、航空会社も延長された以遠権路線で追加の収益を得ることができ、お互いにメリット有り。
しかし2国間または多国間の協定が必要なので航空会社が好き勝手に飛ばせるわけではなく、空港・路線・便数・機材などの制限もあるので路線によって不便が生じることもあります。
「メリットもデメリットも!」
とはいえ以遠権路線が再び拡大すればFSC・LCC・乗継便も含め選択肢が増えて便利になりそうです。
皆さんも次の海外旅行は以遠権路線を利用してみては?
それでは楽しい海外旅行にいってらっしゃいませ!
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