※2020年7月19日に公開した記事を再編集し、2023年12月17日に再度公開しました。
イギリスは2020年7月14日にファーウェイ製通信機器を次世代5Gネットワークから2027年までに完全に排除するというニュース。今年1月にはファーウェイ機器の限定的な参入容認姿勢からの方針転換です。
これまでアメリカはヨーロッパ諸国に対し、中国共産党とつながりがあるとされるファーウェイの通信機器にはバックドア(裏口)が仕掛けられていてヨーロッパ諸国の機密情報が中国政府に筒抜けになるとされファーウェイ製通信機器の排除を求めてきました。これによりアメリカの同盟国である日本、オーストラリアは5Gネットワークから事実上の排除で、英国もファーウェイ排除の方針。
2027年までに完全に排除するという方針はイギリスの本気さが感じられます。恐らくイギリスではすでに5Gネットワークにファーウェイ製の通信機器がかなり導入されているということなのでしょう。ファーウェイ製通信機器は高性能、低コストで世界各国が採用していますが、このファーウェイ製通信機器の完全排除によってイギリスは5Gネットワーク構築の遅れと追加コストが生じるようです。
日本の状況を見てみましょう!
ドコモは4Gネットワークにファーウェイ製通信機器は採用せず、auとソフトバンクでは一部ファーウェイ製通信機器を採用しているようです(ただしコアネットワークと呼ばれる中核設備には採用していないとのこと)。
しかし5Gネットワークではドコモとソフトバンクでファーウェイとの実証実験をしていて開発段階でファーウェイは参入しているようです。ユーザーからすれば日本の携帯キャリアがネットワークにどの製品を採用するかなど知る由もなく…。
こうしたネットワークを利用することでスマホ、PC本体はもちろんインストールしたソフトウェアやアプリ、利用しているウェブサービスなど様々なルートから個人情報は抜き取られるわけであって、それらリスクを全て取り除くと利便性は失われるので難しいところ。
ファーウェイのスパイ工作の明確な証拠なし
これまでファーウェイのリスクについて多くの疑惑がありましたが、結局のところ明確な証拠というものは出ていません。先月のニュースでもgoogleの元CEOがファーウェイの中国側への情報流出は「起きたと確信している」と発言していますが、明確な証拠は出ていません。(googleやアメリカ政府が証拠を持っていても出さないだけかもしれませんが…)
こうした厳しい状況の中でファーウェイはさらに飛躍することができるのか? それとも以前にファーウェイのようにアメリカの制裁を受け倒産寸前までいったZTE(中国)のようになってしまうのか? ということで今後のファーウェイに注目したいと思います。
「スマホから通信機器まで叩かれるなんてね!」
そういえば以前に与党関係者の話として「ファーウェイ製品を分解したところ余計なものが入っていた」というニュースがありましたが、結局余計なものってなんだったんだろう…。
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